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2013.02.03(Sun):ストプレ話
1/27(日)14時 シアタードラマシティー 11列センター

フランソワ・ドランブレイ:森山開次
ルーシー・シャンパーニュ:太田緑ロランス
デビッド・ホストマン:吹越満
<上演時間:約1時間半>

開次さんの舞台が観たいな~っと思っていたのと、前々から吹越さんのお芝居も観てみたいな~と思っていたところ、ご覧になった方の評判が良かったので観に行きました。

開演してまず白のローブ姿の太田さんが登場し、観劇にあたってのお願い事をフランス語でぺらぺ~ら。もちろん私はちんぷんかんぷんですが、フランス語の間に「携帯電話」や「お願い」などの日本語が挟み込まれ、大体何を言っているのか分かるのがちょっと面白い。
その後、開次さんと吹越さんも登場し、この物語の背景であるカナダ・ケベックシティとモントリオールは車で3時間かかることや、「各劇場で『フランス語で上演したい』と言ってきたが、『観に来るお客様にフランス語をわかる方がいらっしゃらないのでは…」と断られしまったけど一番ホッとしているのは実は自分です」なんてことをお話しし、「それでは始めます。」の吹越さんの言葉で開幕。前説のあるお芝居なんて初めてでした((笑)。ああくそ、この文章じゃ吹越さんの面白さが全く表せない。
【More...】

お話自体は、カナダを舞台にしたある殺人事件に軸にした男女の怪しい三角関係のお話で、オチもそんな感じかな~?って予想は出来る、至ってシンプルなものなんですが、それを表現する手法がとにかくすごかった。演劇で映像を取り入れる演出は何度か観てきていますが、大体はあまりピンとこないか、「…だっさ…」と思うことが多いなか、この舞台の映像の取り入れ方はとても面白かったです(この前のケラさんの「祈りと怪物」のオープニングの映像からの舞台転換も良かったなあ)。
舞台セットは真ん中に縦に長い本棚があってその左右に白い壁のあるもの、それと下手側にも斜めに置かれた白い壁と時折出て来る椅子やテーブルなどの小道具ぐらいなんですが、その白い壁をスクリーンに見立てて映像を投射したり、舞台前方に置かれている照明の前にワイングラスなどを置いて白い壁に大きく影を映し出して、その影と役者の影、もしくは実体を組み合わせて演技をしたり。
一番すごいと思ったのが、役者の体をもスクリーンとし、そこに映像を投影する演出。初っ端にある殺人現場のシーンが出て来るんですが、白いローブにKEEP OUTの黄色のテープの映像を投影させ、そのローブを纏った太田さんを歩き回せることで「ああ、ここは殺人現場なんだな」って思わせる表現にまずワクワクしました。
その後の犯罪学者デビッドの部屋(なのかな?)のあるシーンでは、白い壁が開いて登場したのはなんと一糸纏わぬ姿の太田さん。最初はボディスーツみたいなのを着用してその上に裸の映像を投影しているのかと思いましたが、恐らく全裸だったと思います。その太田さんの体に筋細胞、そして骨格の映像を投影し、人間の目に見えない心の奥の奥に潜り込んでいくような感覚を持たせるやり方も楽しかった。その骨格の流れから「ハムレット」の道化師ヨリックの髑髏に語りかけるシーンに繋いでいく部分も面白かった。
終盤にも劇中で描かれる三人の今まで行動をマイム風(開次さんは+ダンス)に表現するシーンがあって、そのシーンも三人とも全裸で演じているんですが、ライトブルーの照明が当てられているのでうっすらとしか見えないお陰で猥雑な印象は全く感じなかったなあ。むしろ、開次さんの絞り込まれて端正な肉体と人間技とは思えない関節の動きでの身体表現、太田さんのすっきりとしながら丸みのある女性的な体のラインとしなやかな動き、吹越さんの全く油断していない体(比喩対象:成志さん)と、まるで絵画や彫刻の裸身を観ているようで、その美しさにほうっとさせられました。
他にも、レストランのウエイター仕事が終わった後、コカインを鼻から吸入するフランソワの表情をテーブル下に仕込んだカメラの映像で撮り、それを白い壁のスクリーンに映したり、はたまた遠近法を使って表現したり、本棚と白い壁をベルリンの壁に見立ててそこをデビッドが乗り越えたりと、様々な視覚的楽しみがありました。冒頭のKEEP OUTの表現もですけど、映像と役者の動きが完全にピタリと一致しないと、少しでもずれてしまうと成り立たない、綿密に計算された演出だと思います。吹越さんのソロアクト、今年開催されるなら挑戦してみたいなあ。
話しの流れ方が「密会」のように細かくシーンを繋ぎ合わせてて、そのシーンを観ている時にはちょっと「?」ってなるけれど、後のシーンになると「ああ、さっきのシーンはこういうことか」と納得させられる部分も面白かった。
それにしても、年明けから2本続けて鞭打たれる人物が登場する作品になるとは…(^^;行きつけのゲイバーで行きずりの男に自分のベルトで打たれ、長い金髪を振り乱して歓喜する姿や、快楽に溺れる(ようとしている?)フランソワの姿はなかなか刺激的でした。一方で、灰色の世界から逃げ出せずに苦しみ、ルーシーと繋がることで僅かながらも安堵を得られることが出来たのかな?と思わさせるような、椅子に腰かけたルーシーの膝に頭をコトンと乗せて眠るフランソワは可愛かった。そしてやっぱりいいお声ですよねえ。白いシャツに黒のベストに黒のギャルソンエプロンなウエイター姿もお似合いでした。
太田さんも可愛かったし、吹越さんも得体の知れなさが素晴らしかったし、またこのお三方で観てみたいですし、この作品以外でもこういう演劇を観てみたいです。芝居っていいなあ!
Secret

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