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2013.08.04(Sun):戯言
会社の先輩が読み終わったと言うのでお借りした「永遠の0」を最近読み終わったんですが、感想は面白かったでもなく、楽しかったでもなく、とても良かった。
お話としては、東京で暮らす姉弟が特攻で死んだ祖父・宮部のことを知るために、当時の祖父を知る人々に会って話を聞いていき、徐々に祖父の姿が明らかになっていく…というお話。作品の大半はその祖父のことを語る元特攻隊員や特攻要員、整備士、パイロットたちの一人称による回想録のような形になっていて、例えば同じ出来事でも一方の人からは臆病者だと言われ、一方の人からは優秀なパイロットだったと言われる、とても面白い構造になっています。
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私だけじゃなく、きっとこの本を読んだ方の多くが惹かれるのが宮部という男のもつ謎と魅力だと思います。戦って命を落とすことがお国の為、名誉なことだと言われていた時代に、命の大切さを訴えた宮部。零戦乗りというエースパイロットでありながら、生きて帰ることに執着して戦う姿は時に臆病者とも誹られる。それでも彼は妻や娘の元に生きて帰ることを自分に、愛する人の元に帰ることを仲間や教え子たちに諭す。
そんな宮部が何故特攻で死んだのか…。その理由は作中ではっきりとは明示されてなくて読み手の解釈に委ねられる部分もあるけれど、それまでの証言の中の描写に伏線が張られていて、そこから導き出される宮部の心の奥底に秘められた様々な思いを考えて、最後のエピローグを読み切ると胸や腹に重いものがドスンと落ちたんですが、不思議と私は哀しいとか可哀想とかそういう感情は湧かなくて、なんだろう…言葉にすると「ああ…」としか出来ない。もう、エピローグがホンマにグッとくるんですよ。
宮部が特攻で死んだ謎と共に終盤で明らかになるあることも衝撃でした。読みながら思わず「ええ~!」って声を上げてしまうぐらいに。そして私が宮部と同じく気になってしまうのが元零戦搭乗員の景浦という男。彼が話を終えた後の行動と、最後の証言者の言葉で明らかになる戦後の彼が起こしたある出来事に胸がいっぱいになりました。
その他では、人間魚雷と呼ばれた回天のことは「宝塚BOYS」の前から知っていたけれど、日本人なら知っているべきなのかもしれないのに知らずにきた人間爆弾・桜花のことを知ることが出来たのも良かった。この作品を読んでなければ、もしかしたらずっと知らずにいたかもしれません、このBAKAのことを。
戦争を扱った作品なんで内容はもちろん重いんですが、読後感はとても爽やか。たぶん宮部の真っ直ぐで静謐で熱いところがそう感じさせるのかも。
年末に映画化もされるみたいで、宮部のことを証言する方々のキャスティング(特に夏八木さんと橋爪さん)も素晴らしく、何よりも零戦とアメリカ航空機の戦いのシーンがどう表現されてるのか気になるのでとても観たいんですが…宮部役がなあ…。「二代目ひらぱー兄さん、飛行服似合ってるし坊主も似合ってるけど、宮部じゃないんだよなあ~」ってのが会社で読んだ人全員の意見でした。ちなみにうちの会社では加瀬亮さんが一押し。私は綾野さん一押し。でも、観たら結構似合ってるかもしれないんでちょっと期待してます。主題歌がサザンは止めてほしかったけど。
そしてこの作品で描かれている特攻隊員や特攻要員の思いを読むと、「宝塚BOYS」の男子部がどんな思いで戦後を生き、どんな思いで舞台に立とうとしていたのかが更に強く思い起こされて、今年の公演を観るのがとても楽しみになりました。最初の零戦の音、今でも相当危険なのにもっときそうだな…。

ところで以前、ある新聞で「永遠の0」が右傾化エンタメであると取り上げられたそうですが、同じくやり玉に挙がっている空自を題材にした「空飛ぶ広報室」同様、そこに生きた人々の姿や思いを描いているだけで、最後まで読めば戦争賛美もしてないし、特攻(もしくは自衛隊)を美化しているのではないってわかるはずなのになあ。どうやって読めばそうなるのか教えて欲しいわ。
そう言えば今日の千歳基地での航空祭は人出が大変なことになっていたみたいですね。これは秋の各基地での航空祭も大変そうだ。私みたいなのが多いだろうから。従来からの航空機ファンの肩にはちょっと申し訳ないと思いつつ、ブルーさんとイーグルさんを観たいので行く。
Secret

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